グリーンサイトで特定活動の在留資格を登録する方法【手順付き】
グリーンサイトで「特定活動」ビザ保持者の在留資格情報を登録する手順をステップバイステップで解説。特定技能・技能実習との違い、在留資格別の入力時の注意点、よくある差し戻しパターンと対処法まで。
この記事のポイント
- 特定活動ビザは告示番号ごとに就労可否・業務範囲が異なる
- グリーンサイトでは国籍設定後に在留資格欄が表示され区分選択と在留カード情報の入力が必要
- 特定技能・技能実習・技人国・特定活動は登録時の入力項目と添付書類が異なる
- 差し戻し最多原因は在留期間満了日の入力ミスと在留カードコピーの不鮮明
- 指定書の確認を怠ると就労不可の特定活動ビザ保持者を誤って入場させるリスクがある
建設現場で外国人労働者を配置する際、在留資格の種類によってグリーンサイトへの登録方法が異なります。なかでも「特定活動」は、告示番号によって就労の可否や業務範囲が大きく変わるため、登録時に特に注意が必要な在留資格です。
本記事では、グリーンサイトで「特定活動」ビザ保持者の在留資格情報を登録するステップバイステップの手順と、入力時の注意点、よくある差し戻しパターンへの対処法を解説します。外国人労働者の在留資格制度全般については「建設業 外国人労働者の受入れ手順」で詳しく解説していますので、制度の全体像を把握したい方はそちらもあわせてご覧ください。
特定活動ビザとは:建設業で知っておくべき基本
「特定活動」は、出入国管理及び難民認定法(入管法)の別表第一の五に規定された在留資格で、法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動を行うための資格です。特定技能や技能実習のように活動内容が在留資格の名称から明確に分かるものとは異なり、「特定活動」はさまざまな目的の活動を包括する、いわば「受け皿」的な在留資格といえます。
特定活動には大きく分けて告示特定活動と告示外特定活動の2種類があります。告示特定活動は、法務大臣が告示で定めた活動類型に該当するもので、2026年2月現在で50号以上の告示番号が存在します。一方、告示外特定活動は告示に列挙されていない活動について、法務大臣が個別に認めるものです。
建設業の実務で特に重要なのは、パスポートに貼付された「指定書」の確認です。特定活動ビザ保持者のパスポートには、法務大臣が指定した具体的な活動内容が記載された指定書が貼り付けられています。この指定書を確認することで、その外国人が建設現場で就労できるかどうかを判断できます。
注意
建設業に関連する「特定活動」の種類と就労可否
「特定活動」のなかで建設業に関わりがあるものは限定的です。ここでは、建設現場で遭遇する可能性がある主な類型について、就労可否と業務範囲を整理します。
特定技能移行準備(特定活動)
特定技能1号への移行を準備している外国人に対して付与される特定活動ビザです。技能実習2号を修了した後、特定技能1号の在留資格への変更申請中に在留期間が満了する場合や、申請の準備期間中に認められるケースがあります。これは告示外特定活動に分類され、告示番号は存在しません。
この場合、指定書に記載された活動内容に基づき、建設現場での就労が認められます。ただし、特定技能1号の在留資格が交付されるまでの「つなぎ」の位置づけであるため、在留期間は比較的短期(6か月が一般的。2024年1月以降、従前の4か月から延長)です。
外国人建設就労者(経過措置・現在は新規受入れ終了)
2020年東京オリンピック・パラリンピック関連の建設需要に対応するため、2014年に国土交通省告示第822号により創設された「外国人建設就労者受入事業」(告示32号)に基づく特定活動です。技能実習修了者を対象とした時限的措置として設けられ、新規受入れは2021年3月末で終了、事業自体も2023年3月末で完全に終了しています。
2026年2月現在、この枠組みでの在留者はおらず、グリーンサイトで「外国人建設就労者」として新規登録する場面は発生しません。
EPA(経済連携協定)に基づく特定活動
フィリピン、インドネシア、ベトナムとの経済連携協定(EPA)に基づく看護師・介護福祉士候補者向けの在留資格です。建設業での就労は対象外ですが、EPA関連の特定活動ビザ保持者が建設会社に就職を希望するケースが稀にあるため、念のため把握しておきましょう。
就労不可の特定活動
以下のような特定活動は、建設現場での就労が認められません。
- 就職活動中の特定活動(大学卒業後の就職活動期間):資格外活動許可を得ればアルバイトは可能ですが、建設現場での就労は原則不可
- 出国準備期間の特定活動:在留資格の変更・更新が不許可となり、出国準備のために付与されるもの
- 難民認定申請中の特定活動:就労の可否は個別の指定内容による
建設業に関連する特定活動の就労可否一覧
| 特定活動の類型 | 建設現場での就労 | 業務範囲 | 在留期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 特定技能移行準備 | 可 | 指定書記載の範囲内 | 4〜6か月 |
| 外国人建設就労者(経過措置) | 可(新規終了) | 技能実習で修得した業務 | 最大2年 |
| EPA関連 | 不可 | 看護・介護分野のみ | — |
| 就職活動中 | 不可 | — | 6か月〜1年 |
| 出国準備 | 不可 | — | 30日〜90日 |
| 難民認定申請中 | 個別判断 | 指定書による | 6か月 |
ポイント
特定技能・技能実習・技人国・特定活動の違い早わかり表
建設現場で遭遇する主な在留資格について、グリーンサイト登録時の操作の違いにフォーカスした比較表をまとめます。在留資格制度そのものの詳細は「建設業 外国人労働者の受入れ手順」をご参照ください。
| 項目 | 特定技能1号 | 技能実習2号ロ | 技術・人文知識・国際業務 | 特定活動 |
|---|---|---|---|---|
| GS在留資格選択 | 「特定技能1号」 | 「技能実習2号ロ」 | 「技術・人文知識・国際業務」 | 「特定活動」 |
| 備考欄の記入 | 業務区分(土木/建築/ライフライン等) | 職種・作業名 | 業務内容 | 告示番号(または活動類型)+指定書の活動内容(必須) |
| 在留カードコピー | 表裏必須 | 表裏必須 | 表裏必須 | 表裏必須 |
| パスポートコピー | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 |
| 追加添付書類 | 受入計画認定通知書(元請による) | 実習計画認定通知書(元請による) | なし(元請による) | 指定書のコピー(元請による) |
| 在留期間の長さ | 通算5年 | 最大2年(2号のみ) | 5年/3年/1年等 | 4か月〜数年(類型による) |
| 更新頻度 | 1年ごと | 移行時 | 1〜5年ごと | 短期更新が多い |
| 登録時の注意度 | 中 | 中 | 低 | 高 |
注意
グリーンサイトで特定活動ビザ保持者を登録する手順
ここからは、グリーンサイトの画面操作をステップごとに解説します。グリーンサイトの基本操作に不安がある方は、先に「グリーンサイトとは?基本機能と導入の流れ」を確認してください。
STEP 1:作業員情報の基本入力
グリーンサイトの「作業員情報登録」画面を開き、以下の基本情報を入力します。
- 氏名(漢字・カタカナ・アルファベット表記)
- 生年月日
- 血液型
- 現住所
- 緊急連絡先
氏名は在留カードに記載されたアルファベット表記を正確に入力してください。漢字表記がある場合は、在留カードの表記に合わせます。
STEP 2:国籍の選択と在留資格欄の表示
「国籍等」の項目で「日本または特別永住者」以外を選択します。国籍は在留カードに記載された国籍・地域を選びます。
この選択を行うと、画面に在留資格情報の入力欄が自動的に表示されます。国籍を選択しないと在留資格欄が表示されないため、必ず先に国籍を設定してから次のステップに進みます。
ポイント
STEP 3:在留資格の種類で「特定活動」を選択
在留資格の入力欄が表示されたら、プルダウンメニューから**「特定活動」**を選択します。
ここが他の在留資格と大きく異なるポイントです。「特定技能1号」や「技能実習2号ロ」であれば、プルダウンから選択するだけで在留資格の内容が特定されます。しかし「特定活動」を選んだ場合、それだけでは就労の可否や業務範囲が分かりません。
そのため、備考欄(または補足情報欄)に以下の情報を必ず入力してください。
STEP 4:在留カード情報の入力
在留カードを手元に準備し、以下の情報を正確に入力します。
- 在留カード番号:カード表面に記載されている12桁の英数字(例:AB12345678CD)
- 在留期間の満了日:在留カードに記載された年月日をそのまま入力
- 在留期間:在留カードに記載された期間(例:「6月」「1年」など)
注意
STEP 5:添付書類のアップロードと確認
以下の書類をスキャンまたは撮影し、グリーンサイトにアップロードします。
すべての入力・アップロードが完了したら、登録内容を確認し、保存します。保存後、元請企業の承認画面に反映されますので、承認状況を定期的に確認しましょう。
ポイント
在留資格別 グリーンサイト登録時の注意点一覧
特定活動以外の在留資格も含め、グリーンサイトでの入力時に注意すべきポイントを一覧にまとめます。外国人労働者を複数の在留資格で受け入れている企業は、この表を手元に置いておくと入力ミスを防げます。
| 在留資格 | GS選択項目 | 必須入力項目 | 主な添付書類 | 特有の注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 特定技能1号 | 特定技能1号 | 在留カード番号・満了日・業務区分 | 在留カード(表裏)・パスポート | 受入計画認定通知書の添付を求められることがある |
| 特定技能2号 | 特定技能2号 | 在留カード番号・満了日・業務区分 | 在留カード(表裏)・パスポート | 在留期間の上限がないが更新手続きは必要 |
| 技能実習1号ロ | 技能実習1号ロ | 在留カード番号・満了日・職種名 | 在留カード(表裏)・パスポート | 号とイ・ロの区分を間違えやすい |
| 技能実習2号ロ | 技能実習2号ロ | 在留カード番号・満了日・職種名 | 在留カード(表裏)・パスポート | 実習計画認定通知書の添付を求められることがある |
| 技能実習3号ロ | 技能実習3号ロ | 在留カード番号・満了日・職種名 | 在留カード(表裏)・パスポート | 優良基準適合の受入れ企業のみ |
| 技術・人文知識・国際業務 | 技術・人文知識・国際業務 | 在留カード番号・満了日 | 在留カード(表裏)・パスポート | 現場作業不可。施工管理・設計等に限定 |
| 永住者 | 永住者 | 在留カード番号 | 在留カード(表裏) | 就労制限なし。在留期限の管理負担が少ない |
| 特定活動 | 特定活動 | 在留カード番号・満了日・告示番号・活動内容 | 在留カード(表裏)・パスポート・指定書 | 備考欄への記入が必須。就労可否の判断が最も難しい |
ポイント
よくある差し戻しパターンと対処法
グリーンサイトで外国人労働者(特に特定活動ビザ保持者)を登録した際に、元請から差し戻されやすいパターンを4つ紹介します。差し戻しの傾向を事前に把握しておくことで、1回で承認を得られる確率を高めましょう。
パターン1:在留期間満了日の入力ミス
差し戻し理由の最多パターンです。在留カードに記載された満了日と、グリーンサイトに入力した日付が一致しないケースです。
よくある原因:
- 西暦と和暦の変換ミス(在留カードは西暦表記)
- 月と日の入力欄を逆に入力してしまう
- 在留期間の更新後、古い満了日のまま登録してしまう
対処法:
- 入力時は在留カード原本と画面を並べて照合する
- 入力完了後、保存前にもう一度在留カードの満了日と画面表示を目視で確認する
- 在留期間が更新された場合は、新しい在留カードを受領後すぐにグリーンサイトの情報を更新する
パターン2:在留カードコピーの不鮮明
アップロードした在留カード画像が不鮮明で、記載内容が読み取れないケースです。在留カードはサイズが小さく、文字も細かいため、画質が低いと判読が難しくなります。
よくある原因:
- スマホで撮影した際に手ブレが生じた
- 蛍光灯の反射がカード表面に映り込んでいる
- スキャン解像度が低い(200dpi以下)
- 在留カードのホログラムが反射して文字が読めない
対処法:
- スキャナーで300dpi以上の解像度で取り込む
- スマホ撮影の場合は、自然光の下で正面から撮影する
- ホログラム部分の反射を避けるため、角度を少し変えて複数枚撮影し、最も鮮明なものを使用する
- アップロード前に画像を拡大表示し、在留カード番号と満了日が判読できるか確認する
パターン3:指定書未添付
特定活動ビザの場合、元請によっては指定書のコピー添付を求められますが、これを添付せずに提出してしまうケースです。
よくある原因:
- 特定活動ビザ保持者は他の在留資格と比べて数が少なく、指定書添付の必要性を認識していない
- パスポートの指定書を撮影するのを忘れた
- 元請の提出要件を事前に確認していなかった
対処法:
- 特定活動ビザ保持者を登録する際は、在留カードだけでなくパスポートの指定書ページも必ずスキャンしておく
- 着工前に元請の安全担当者に「特定活動ビザの作業員がいるが、指定書のコピーは必要か」を確認する
- 指定書のコピーは在留カードコピーとセットで管理する習慣をつける
パターン4:在留資格の区分選択ミス
「特定活動」と「特定技能」を混同して選択してしまう、あるいは「特定活動」の中での活動内容の記載が不十分なケースです。
よくある原因:
- 「特定技能移行準備のための特定活動」を「特定技能1号」と誤って選択
- 備考欄に告示番号や活動内容を記入し忘れる
- 作業員本人から「特定技能」と申告されたが、実際の在留カードには「特定活動」と記載されている
対処法:
- 在留カード表面に記載された在留資格名を正確に確認する(本人の自己申告ではなく、カードの記載を信頼する)
- 「特定活動」を選択した場合は、必ず備考欄に告示番号と活動内容を記入する
- 登録前に在留カードの写しを社内で確認し、在留資格の種類と選択する区分が一致しているかダブルチェックする
ポイント
在留資格の有効期限管理と更新時の対応
特定活動ビザは他の在留資格と比べて在留期間が短いことが多く、更新のタイミングを見逃すと就労不可の状態になりかねません。グリーンサイト上の情報更新も含めた期限管理の方法を解説します。
グリーンサイト上での更新手順
在留期間が更新された場合、新しい在留カードが交付されます。以下の手順でグリーンサイトの情報を速やかに更新してください。
- グリーンサイトの「作業員情報」から該当する作業員を検索
- 在留資格情報の編集画面を開く
- 在留期間の満了日を新しい在留カードの記載に更新
- 在留カード番号が変更された場合は番号も更新
- 新しい在留カードの表裏コピーをアップロード(古い画像を差し替え)
- 内容を確認して保存
注意
特例期間の取扱い
在留期間の更新申請中で、申請の結果が出る前に在留期間が満了した場合は、特例期間として満了日から2か月間(または処分が行われる日まで)は引き続き在留が認められます。
グリーンサイト上での特例期間の取扱いは、以下の点に注意が必要です。
- 在留期間の満了日はそのまま表示されるため、見た目上は「期限切れ」に見える場合がある
- 特例期間中であることを示すため、備考欄に「在留期間更新申請中(申請日:YYYY/MM/DD)」と記入する
- 元請によっては、申請受付票のコピーの添付を求められることがある
- 新しい在留カードが交付されたら速やかに情報を更新する
期限管理の仕組みづくり
特定活動ビザは在留期間が4か月や6か月と短いケースが多く、こまめな管理が求められます。以下の仕組みを整備しておくことをおすすめします。
CCUSへの登録・更新手続きについては「CCUS完全対応ガイド」をご参照ください。また、安全書類全般の管理については「建設業の安全書類とは?」で解説しています。
まとめ
グリーンサイトで「特定活動」ビザ保持者を登録する際は、他の在留資格にはない独自の注意点があります。最も重要なのは、パスポートに貼付された指定書の確認と、グリーンサイトの備考欄への告示番号・活動内容の記入です。これを怠ると、就労不可の外国人を誤って現場に入場させるリスクや、元請からの差し戻しが繰り返されるリスクがあります。
在留期間が短い特定活動ビザでは、期限管理とグリーンサイト情報の更新も頻繁に必要です。社会保険加入証明の準備も含めて、外国人労働者関連の書類対応の全体像を把握するには「建設業の社会保険加入証明」もあわせてご確認ください。
当社「more BPO for 建設業界」では、グリーンサイトへの外国人労働者の登録代行を承っています。特定活動ビザ保持者の登録を含め、在留資格の種類に応じた正確な入力、指定書の確認、在留期間の更新管理まで一括で対応いたします。グリーンサイトの入力でお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。大量の作業員を一括で登録する方法については「グリーンサイトの一括登録テクニック」も参考になります。