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経営事項審査(経審)完全ガイド:評価項目・P点計算・評点アップ対策を徹底解説

経営事項審査(経審)の仕組み、X1・X2・Y・Z・Wの5評価項目と配点、総合評定値(P点)の計算方法、W評点の加点項目(CCUS活用等)、受審手順と必要書類、評点アップのための実務的な対策を網羅的に解説します。

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#経営事項審査#経審#P点#W評点#公共工事

この記事のポイント

  • 経審はX1・X2・Y・Z・Wの5項目でP点(総合評定値)を算出する
  • P点の計算式はP=0.25×X1+0.15×X2+0.20×Y+0.25×Z+0.15×W
  • W評点はCCUS活用・建退共加入など自社の努力で短期改善しやすい
  • 結果通知書の有効期間は審査基準日から1年7ヶ月で毎年受審が必要
  • 社会保険未加入は最大-120点の減点となり経審対策の大前提となる

経営事項審査(経審)は、公共工事の入札に参加するためのいわば「通行証」です。しかし、評価項目が多岐にわたり計算式も複雑なため、「何を準備すればよいのか分からない」「評点を上げたいが何から手を付ければいいのか」という声が後を絶ちません。本記事では、経審の制度概要から5つの評価項目の詳細、P点の計算方法、W評点の加点項目、受審手順、そして評点アップの実務的な対策まで、経審に関する知識を網羅的に解説します。

経営事項審査(経審)とは

経営事項審査(けいえいじこうしんさ)とは、公共工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者が受けなければならない審査のことです。建設業法第27条の23に基づく制度で、建設業者の経営規模・経営状況・技術力・社会性等を客観的に数値化し、発注者が入札参加資格審査を行う際の基礎資料とすることを目的としています。

経審が必要な場面

建設業許可を受けている建設業者が、国・地方公共団体・公共法人等が発注する公共工事を元請として受注しようとする場合、経審を受けることが法律で義務付けられています。逆に言えば、民間工事のみを請け負っている建設業者や、下請としてのみ公共工事に関わる業者には経審の受審義務はありません。

審査基準日

経審の審査基準日は、原則として申請する建設業者の「事業年度終了の日」(決算日)です。たとえば3月決算の会社であれば、毎年3月31日が審査基準日となります。経審で評価されるのは、この審査基準日時点の経営状態や技術力です。

経審の結果と入札参加資格

経審の結果は「総合評定値通知書」として通知されます。この通知書に記載されるP点(総合評定値)が、自治体等の発注機関が入札参加資格の等級格付けを行う際の基礎データとなります。P点が高いほど上位の等級に格付けされ、規模の大きな公共工事の入札に参加できる可能性が広がります。

経審の評価項目と配点

経審は、以下の5つの評価項目で構成されています。各項目にはそれぞれ上限点が設定されており、建設業者の多面的な経営力を評価します。

評価項目記号内容最高点
経営規模(完成工事高)X1業種別の完成工事高2,309
経営規模(自己資本額等)X2自己資本額・利益額2,280
経営状況Y財務分析8指標1,595
技術力Z技術職員数・元請完成工事高2,441
社会性等W社会保険・CCUS・防災等1,966

以下、各項目の内容を詳しく解説します。

X1:完成工事高(最大2,309点)

X1は、建設業者の「経営規模」を完成工事高(売上高に相当)で評価する項目です。経審の申請は業種ごとに行いますが、X1の評価もそれぞれの業種ごとの完成工事高で算出されます。

評価のポイント:

  • 審査基準日直前の2年平均、または3年平均のいずれかを選択可能です。業種ごとに異なる平均を選ぶことはできず、全業種で統一する必要があります
  • 完成工事高が大きいほど点数が高くなりますが、配点テーブルは対数的に設定されているため、売上が非常に大きい企業ほど増加幅は緩やかになります
  • 激変緩和措置として、前年から大きく減少した場合でも急激な点数低下を抑える仕組みがあります

ポイント

工事高の2年平均と3年平均の選択は、業績のトレンドに応じて判断しましょう。直近2年の業績が好調であれば2年平均、3年前に大きな工事実績がある場合は3年平均が有利になる場合があります。ただし全業種で統一が必要なので、主力業種で有利な方を選択するのが基本です。

X2:自己資本額・利払前税引前償却前利益(最大2,280点)

X2は、経営規模を財務面から評価する項目です。以下の2つの指標で構成されます。

  • X21(自己資本額):審査基準日時点の自己資本額(純資産合計)。2期平均も選択可能
  • X22(利払前税引前償却前利益):いわゆるEBITDA(営業利益+減価償却費)に近い指標。2期平均も選択可能

X21とX22をそれぞれ点数化し、その平均がX2の点数となります。自己資本の充実度と収益力の両面から経営基盤の安定性を測る項目です。

Y:経営状況(最大1,595点)

Y評価は、国土交通大臣の登録を受けた「経営状況分析機関」が行う財務分析で算出されます。経審の申請に先立って、建設業者は分析機関に経営状況分析を申請し、結果通知書を取得する必要があります。

Y評価は以下の8つの経営指標で構成されます。

指標内容良い方向
純支払利息比率支払利息の売上高に対する割合低いほど良い
負債回転期間負債を月商で割った値短いほど良い
売上高経常利益率経常利益÷売上高高いほど良い
総資本売上総利益率売上総利益÷総資本高いほど良い
自己資本対固定資産比率自己資本÷固定資産高いほど良い
自己資本比率自己資本÷総資本高いほど良い
営業キャッシュフロー営業活動によるキャッシュの動き大きいほど良い
利益剰余金過去の利益の蓄積額大きいほど良い

これら8指標を所定の算式で計算し、Y点が決まります。財務改善は短期間では難しいため、日常的な財務管理が重要です。

注意

Y評価を行う経営状況分析機関は複数ありますが、どの機関に依頼しても算式は同一のため結果は変わりません。手数料や処理速度で選択してください。

Z:技術力(最大2,441点)

Z評価は、建設業者の技術力を測定する項目で、以下の2つの要素で構成されます。

  • 技術職員数(Z1):業種ごとに、所属する技術者が保有する資格のレベルに応じて点数化されます。1級の国家資格者(1級施工管理技士、1級建築士、技術士等)は高い点数、2級資格者やその他の資格者はそれに応じた点数が付与されます。また、監理技術者資格者証を保有し講習を受講済みの技術者はさらに加点されます
  • 元請完成工事高(Z2):元請として直接受注した完成工事高。下請工事は含まれません。2年平均または3年平均を選択可能(X1と同じ選択に統一)

技術力は経審の配点ウェイトが最も高い項目の一つであり、資格者を増やすことがP点向上の有力な手段です。

W:社会性等(最大1,966点)

W評価は、建設業者の社会的貢献度や法令遵守状況を幅広く評価する項目です。近年の改正で評価対象が大幅に拡充されており、特に注目度の高い項目です。

W評点の評価項目一覧:

評価区分主な内容
労働福祉の状況建退共加入、退職一時金・企業年金制度の導入、法定外労災保険の加入、社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)の加入
建設業の営業継続の状況営業年数(最大35年以上で満点)
防災活動への貢献の状況防災協定の締結の有無
法令遵守の状況営業停止処分・指示処分の有無(減点項目)
建設工事の担い手の育成及び確保に関する取組の状況CCUS活用、若年技術者の育成、新規雇用
知識及び技術又は技能の向上に関する取組の状況CPD(継続学習)単位の取得、技能検定の合格
ワークライフバランスに関する取組の状況えるぼし認定、くるみん認定、ユースエール認定

W評点は他の項目と比較して「自社の努力で短期間に改善しやすい」側面があり、戦略的な取り組みによって効率的にP点を引き上げる余地が大きい項目です。W評点の具体的な加点項目については後述の「W評点の加点項目詳細」で詳しく解説します。

総合評定値(P点)の計算方法

経審の最終的な結果である総合評定値(P点)は、X1・X2・Y・Z・Wの各評点に所定の係数を乗じた合計で算出されます。計算式は以下の通りです。

P = 0.25 × X1 + 0.15 × X2 + 0.20 × Y + 0.25 × Z + 0.15 × W

各項目の満点からP点の理論上の最高点を計算すると以下のようになります。

項目最高点係数係数適用後
X12,3090.25577.25
X22,2800.15342.00
Y1,5950.20319.00
Z2,4410.25610.25
W1,9660.15294.90
合計(理論最高P点)2,143.40

ただし、理論最高点に到達する業者は実際にはほとんどいません。中小建設業者の一般的なP点の分布は以下の通りです。

  • P点 400〜600点:小規模な建設業者に多い層。市区町村の小規模工事の入札に参加するレベル
  • P点 600〜800点:中小建設業者の平均的な層。都道府県や中核市の中規模工事にも参加可能
  • P点 800〜1,000点:地方の中堅〜大手クラス。県レベルの主要工事に参加可能
  • P点 1,000点以上:全国展開の大手ゼネコンや、地方の有力企業クラス

ポイント

P点の計算式で最も係数が大きいのはX1(完成工事高)とZ(技術力)の0.25です。この2項目でP点全体の50%を占めるため、売上の拡大と資格者の確保が中長期的なP点向上の柱となります。一方、短期的にはW(社会性等)の改善が即効性のある対策として有効です。

W評点の加点項目詳細

W評点は自社の取り組み次第で比較的短期間に改善できる項目が多く、経審対策において最も注目される評価項目です。ここでは、主要な加点項目を詳しく解説します。

CCUS活用による加点

CCUS(建設キャリアアップシステム)の活用状況は、W評点の「建設工事の担い手の育成及び確保に関する取組の状況」で評価されます。令和5年8月14日の改正告示により、CCUSの活用に対する評価が拡充されました。

CCUS関連の加点は以下の2つの側面から行われます。

1. CCUS活用の取組状況(最大15点)

審査基準日時点で、民間工事を含む全てのCCUS対象工事において、カードリーダー等によるCCUS上の就業履歴蓄積措置を実施していることが評価されます。CCUS活用の取組レベルに応じて段階的に加点される仕組みです。

2. 技能レベル向上の取組

CCUS上でレベル判定を受けた技能者の人数や、レベルアップの実績も評価の対象となります。レベル3(職長クラス)やレベル4(高度マネジメントクラス)の技能者を多く擁する事業者は、技術力の観点からも有利です。

CCUSへの登録方法や費用の詳細は「CCUS完全対応ガイド」で詳しく解説しています。

えるぼし認定・くるみん認定

ワークライフバランスに関する取組として、厚生労働大臣による以下の認定が加点対象となります。

認定の種類内容加点の目安
えるぼし認定(1〜3段階)女性活躍推進法に基づく認定段階に応じて5〜15点
プラチナえるぼし認定えるぼしの上位認定15点
くるみん認定次世代育成支援対策推進法に基づく認定5点
プラチナくるみん認定くるみんの上位認定15点
トライくるみん認定くるみんの簡易版5点
ユースエール認定若者雇用促進法に基づく認定5点

建設業は従来、女性の就業者比率が低い業界ですが、えるぼし認定の取得に向けた取り組みは、人材確保の面でも経審の加点の面でもメリットがあります。

CPD(継続学習)取得状況

「知識及び技術又は技能の向上に関する取組の状況」として、技術者のCPD(Continuing Professional Development:継続学習)単位の取得状況が評価されます。

CPDとは、建設系CPD協議会の加盟団体が認定するプログラムで、技術者が資格取得後も継続的に知識・技術を向上させる取り組みです。所属する技術者のCPD取得単位数の平均値に応じて加点されます。

技能検定の合格

建設技能者が技能検定に合格している場合も「知識及び技術又は技能の向上に関する取組の状況」として加点されます。技能検定1級・2級の合格者数(審査基準日以前3年以内の合格者)に応じた評価が行われます。

労働福祉の状況

労働福祉に関する項目は、社会保険への加入が前提となる減点方式と、任意の制度導入に対する加点方式の両方があります。

減点項目(未加入の場合にマイナス):

  • 健康保険の未加入:-40点
  • 厚生年金保険の未加入:-40点
  • 雇用保険の未加入:-40点

加点項目:

  • 建退共(建設業退職金共済)への加入:+15点
  • 退職一時金制度または企業年金制度の導入:+15点
  • 法定外労働災害補償制度への加入:+15点

注意

社会保険の加入は経審において非常に大きなウェイトを占めます。3つの社会保険すべてが未加入の場合、合計で-120点のマイナスとなり、P点に換算すると-18点(0.15×120)もの影響があります。社会保険の適正加入は経審対策の大前提です。

防災活動への貢献

国や地方公共団体と防災協定を締結している場合、W評点に加点されます(最大20点)。地域の防災活動に貢献する建設業者を評価する趣旨の項目です。自治体と個別に防災協定を結ぶほか、建設業協会を通じた団体としての協定締結も評価対象となります。

経審の受審手順と必要書類

経審の受審は、大きく3つのステップで進みます。

ステップ1:決算変更届の提出

経審を受けるための前提として、許可行政庁に「事業年度終了届(決算変更届)」を提出しておく必要があります。決算日から4ヶ月以内の提出が法定期限ですが、経審を受ける場合はできるだけ早めに提出しましょう。

決算変更届の詳細は「建設業の年度更新手続き」で解説しています。

ステップ2:経営状況分析の申請(Y点の算出)

登録経営状況分析機関に経営状況分析を申請します。財務諸表をもとにY点が算出され、「経営状況分析結果通知書」が発行されます。申請から結果通知まで通常1〜2週間程度です。

主な登録経営状況分析機関:

  • 一般財団法人建設業情報管理センター
  • 株式会社マネージメント・データ・リサーチ
  • ワイズ公共データシステム株式会社
  • 株式会社九州経営情報分析センター
  • 株式会社経営状況分析センター ほか

ステップ3:経営規模等評価の申請(X・Z・W・P点の算出)

経営状況分析結果通知書を取得したら、許可行政庁(都道府県知事または国土交通大臣)に「経営規模等評価申請」と「総合評定値請求」を行います。この申請により、X1・X2・Z・Wの各評点が算出され、Y点と合わせた総合評定値(P点)が通知されます。

必要書類チェックリスト

経審の申請には多くの書類が必要です。以下のチェックリストを活用して、漏れのない準備を行いましょう。

審査手数料の目安:

  • 1業種の場合:11,000円
  • 業種が1つ増えるごとに:+2,500円
  • 例)3業種を申請する場合:11,000円 + 2,500円 × 2 = 16,000円

経審の有効期間と受審スケジュール

有効期間

経審の結果通知書の有効期間は、審査基準日(決算日)から1年7ヶ月です。この期間内に限り、結果通知書を公共工事の入札参加資格審査の申請に使用できます。

たとえば3月決算の会社の場合、審査基準日は3月31日ですので、結果通知書の有効期限は翌年の10月31日までとなります。

毎年受審の重要性

公共工事を継続的に受注するためには、結果通知書の有効期間が途切れないように毎年経審を受ける必要があります。有効期間が一日でも切れると、その間は公共工事の入札に参加できなくなります。

スケジュール管理のポイント

経審に関わる一連の手続きを逆算してスケジュールを組むことが重要です。3月決算の会社を例にしたモデルスケジュールは以下の通りです。

時期手続き内容備考
3月31日審査基準日(決算日)
4月〜5月決算書の作成・税務申告税理士と連携
5月〜6月決算変更届の提出期限は7月末だが早めに
6月〜7月経営状況分析の申請結果通知まで1〜2週間
7月〜8月経営規模等評価の申請予約制の都道府県もあり
8月〜9月結果通知書の受領申請から約1ヶ月
10月〜入札参加資格審査の申請自治体ごとの受付期間に注意

ポイント

都道府県によっては経審の申請を予約制としているところもあります。人気のある時期は予約が埋まりやすいため、決算変更届の提出後、速やかに予約を取りましょう。年度更新カレンダーも活用して、全体のスケジュール管理を行うことをおすすめします。

評点アップのための実務的な対策

最後に、経審の評点を向上させるための実務的な対策を、短期(すぐに取り組めること)と中長期(計画的に進めること)に分けて解説します。

短期対策(今期から取り組めること)

1. 社会保険の適正加入の徹底

社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)の未加入は、W評点で合計最大-120点の大きな減点要因です。自社の加入状況を確認し、未加入の場合は速やかに手続きを行いましょう。下請業者の社会保険加入状況の確認も重要です。

2. 建退共(建設業退職金共済)の履行証明

建退共に加入し、かつ「履行証明書」を取得することでW評点に+15点の加点が得られます。建退共に加入しているにもかかわらず証紙の貼付実績が不十分で履行証明を取得できないケースもあるため、日常的な証紙の購入・貼付を確実に行いましょう。

3. 法定外労働災害補償制度への加入

労災保険の上乗せ保険(法定外労災)に加入することで+15点の加点が得られます。保険料は比較的少額で加点効果が高いため、費用対効果の優れた対策です。

4. CCUSの登録と活用

CCUS(建設キャリアアップシステム)への事業者登録・技能者登録を完了し、現場でのカードタッチによる就業履歴の蓄積を実施することで、W評点の加点が得られます。CCUSの登録自体は比較的短期間で完了できるため、今期から取り組むことが可能です。

5. 退職一時金制度または企業年金制度の導入

中小企業退職金共済(中退共)への加入など、退職一時金制度を導入することでW評点に+15点の加点があります。従業員の福利厚生の充実にもつながる施策です。

中長期対策(計画的に進めること)

1. 技術者の資格取得推進

Z評点(技術力)は、所属する技術者の資格レベルと人数で評価されます。2級施工管理技士から1級への昇格、未資格者の資格取得を計画的に推進しましょう。資格取得支援制度(受験費用の補助、学習時間の確保等)を整備することで、社員のモチベーション向上にもつながります。

2. 完成工事高の業種振り分けの最適化

1つの工事が複数の業種にまたがる場合、どの業種の完成工事高として計上するかによってX1の評点が変わります。主力業種への集中計上と、複数業種への分散計上のどちらが有利かを検討しましょう。ただし、工事の実態と乖離した業種振り分けは認められません。

3. えるぼし・くるみん認定の取得

えるぼし認定やくるみん認定の取得は、W評点の加点(最大15点)に加え、企業イメージの向上や人材採用面でもメリットがあります。認定基準を満たすためには一定の期間が必要なため、中長期的な計画のもとで取り組む必要があります。

4. 元請工事の比率向上

Z評点の構成要素であるZ2(元請完成工事高)を伸ばすために、元請工事の受注比率を高めることも有効です。特に民間工事での元請受注を増やすことで、下請依存からの脱却と経審評点の向上を同時に実現できます。

5. CPD単位の取得推進

技術者にCPDプログラムへの参加を促し、継続学習の単位を取得させることでW評点の加点が得られます。オンライン講習なども活用し、業務と両立できる形で取り組みましょう。

対策の優先順位

限られた経営資源の中で最大の効果を得るには、以下の優先順位で取り組むことを推奨します。

  1. 社会保険の適正加入(減点解消は最優先)
  2. 建退共の履行証明・法定外労災の加入・退職一時金制度の導入(少ない投資で確実に加点)
  3. CCUSの登録・活用(今後ますます重要性が増す項目)
  4. 技術者の資格取得支援(Z評点向上の王道、ただし時間がかかる)
  5. えるぼし・くるみん認定の取得(企業ブランディングとの相乗効果)

まとめ

経営事項審査(経審)は、公共工事の入札に参加するための必須要件であり、建設業者の経営力を客観的に示す「成績表」ともいえる制度です。P点の計算式(P = 0.25×X1 + 0.15×X2 + 0.20×Y + 0.25×Z + 0.15×W)を理解し、各評価項目のどこに改善の余地があるかを把握することが、戦略的な経審対策の第一歩です。

特にW評点は、社会保険の加入徹底、建退共や法定外労災への加入、CCUSの活用といった取り組みで比較的短期間に改善可能です。中長期的には技術者の資格取得推進やえるぼし認定の取得なども視野に入れ、計画的にP点の底上げを図りましょう。

経審の受審手続きは、決算変更届の提出、経営状況分析の申請、経営規模等評価の申請と複数のステップにわたり、準備する書類も膨大です。有効期間(審査基準日から1年7ヶ月)を途切れさせないためにも、年間スケジュールを組んで計画的に進めることが大切です。

経審の書類準備や評点シミュレーション、各種加点項目の取得支援など、経審対策には専門的な知識と手間が求められます。自社だけで対応が難しい場合は、建設業専門のBPOサービスの活用もご検討ください。経審に関わる事務作業を専門家に任せることで、本業である施工に集中できる環境を整えることができます。

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