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全建統一様式改訂6版で変わった3つの重要ポイント

2024年10月リリースの全建統一様式改訂6版。押印欄の廃止、外国人建設就労者項目の削除、CCUSとの連携など、重要な変更点を解説します。

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#全建統一様式#法規制#社会保険#CCUS

この記事のポイント

  • 改訂6版(2024年10月リリース)で全様式の押印欄が廃止され電子提出への移行が加速
  • 外国人建設就労者受入事業の終了に伴い関連項目が削除(在留資格確認義務は継続)
  • CCUS技能者IDの記載欄は継続され、将来的に必須化される見込み
  • 保険者名称の正式記載が必須化され、略称ではなく正確な名称での記入が求められる
  • 「形式は簡素に、内容は厳格に」が改訂6版全体の方向性

2024年10月にリリースされた全建統一様式改訂6版。建設業界に影響を与える重要な変更点を、実務での対応方法とともに解説します。安全書類の種類一覧と作成の基本については「建設業の安全書類とは?種類一覧と作り方の基本」をご覧ください。

1. 押印欄の廃止とデジタル化への対応

改訂6版では、各様式の押印欄が廃止されました。これは政府のデジタル化推進の流れを受けたもので、電子提出への移行がさらに進む見通しです。

ポイント

押印が不要になった一方で、社会保険加入状況の正確な記載は引き続き求められます。保険者名称(○○健康保険組合、全国健康保険協会など)は正確に記載しましょう。
  • 健康保険証の種類(協会けんぽ、組合健保、建設国保など)を明記
  • 適用除外の場合は、その理由を具体的に記載
  • 外国人労働者の場合、在留資格に応じた加入状況を記載

注意

「加入予定」や「手続き中」は認められません。実際に加入が完了してから記載しましょう。

2. 外国人建設就労者に関する項目の削除

改訂6版では、「特定活動」在留資格(外国人建設就労者受入事業)の終了に伴い、外国人建設就労者に関する項目が削除されました。ただし、外国人労働者を雇用する場合の在留資格確認は引き続き重要です。

これらの確認を怠ると、元請業者から差し戻されるだけでなく、不法就労助長罪に問われる可能性もあります。

3. CCUS(建設キャリアアップシステム)との連携

改訂5版(2020年10月)でCCUS登録番号の記載欄が設けられ、改訂6版でも引き続き記載が推奨されています。現時点では任意記載ですが、将来的には必須となる見込みです。

ポイント

今のうちからCCUS登録を進めておくことで、将来の原則化にスムーズに対応できます。事業者登録と技能者登録の両方を忘れずに。
  • 事業者登録:会社として登録(登録料: 資本金に応じて6,000円〜、5年ごと更新。一人親方は無料)
  • 技能者登録:作業員一人ひとりが登録(登録料: 簡略型2,500円/詳細型4,900円、約10年有効)
  • 登録完了後、CCUS番号を作業員名簿に記載

全建統一様式の改訂への対応は、単なる書類作成の問題ではありません。コンプライアンス強化と業界全体の透明性向上という大きな流れの中で、一次・二次下請業者にも適切な対応が求められています。

改訂5版と6版の主な変更点比較表

改訂5版(2020年10月リリース)から改訂6版(2024年10月リリース)で具体的に何が変わったのか、様式番号ごとに整理しました。自社の書類を更新する際の参考にしてください。

様式番号書類名改訂5版改訂6版での変更点
様式第1号再下請負通知書押印欄あり押印欄廃止
様式第2号施工体制台帳押印欄あり、健康保険欄の記載方法が不統一押印欄廃止健康保険欄の記載方法統一(保険者名称の明記)
様式第5号作業員名簿押印欄あり、外国人建設就労者の項目あり、CCUS番号欄あり押印欄廃止外国人建設就労者の項目削除、CCUS番号欄は継続
様式第5号-別紙社会保険加入状況保険者名称の記載が曖昧保険者名称の明記必須化(「協会けんぽ」「○○健保組合」等を正確に記載)
様式第9号安全衛生計画書押印欄あり押印欄廃止

ポイント

改訂6版の最も大きな特徴は「押印欄の全面廃止」と「外国人建設就労者項目の削除」です。この2点を押さえれば、移行作業の大部分をカバーできます。

上記の表のとおり、改訂6版では全体的に押印欄が廃止され、電子提出を前提とした様式に近づいています。特に様式第5号(作業員名簿)は変更点が多いため、優先的に確認することをおすすめします。

各様式の変更詳細

**様式第1号(再下請負通知書)**は、下請業者が自社のさらに下の下請(再下請)を使う場合に提出する書類です。改訂6版では押印欄が廃止されたことで、電子データでの提出・保管がしやすくなりました。記載内容自体に大きな変更はありませんが、押印欄が残った旧テンプレートを使い続けないよう注意が必要です。

**様式第2号(施工体制台帳)**は、元請業者が工事全体の施工体制を記録する台帳です。改訂6版では押印欄の廃止に加え、健康保険欄の記載方法が統一されました。保険者名称の正確な記載が求められるため、「協会」「組合」などの略称ではなく、正式名称(「全国健康保険協会」「○○健康保険組合」等)を使用しましょう。

**様式第5号(作業員名簿)**は、現場に入場する作業員の情報を記載する最も使用頻度の高い書類です。改訂6版での変更点が最も多く、押印欄廃止、外国人建設就労者の項目削除が行われました。CCUS番号欄は改訂5版から引き続き設けられており、記載が推奨されています。

**様式第5号-別紙(社会保険加入状況)**は、各作業員の社会保険加入状況を個別に記載する書類です。改訂6版では保険者名称の明記が必須化されたため、健康保険証(または資格確認書)を見ながら正式名称を転記する必要があります。

改訂6版への移行チェックリスト

改訂6版への移行は、以下の手順で進めるとスムーズです。自社の状況に合わせてチェックしながら進めてください。

テンプレートの差し替え

グリーンサイト上での対応

ポイント

グリーンサイトを利用している場合、システム側で新様式への対応が自動的に行われるため大きな作業は不要です。ただし、元請指定の独自帳票を手入力で管理している場合は、別途確認が必要になります。

自社フォーマットの更新

元請への確認事項

注意

元請によって移行時期や独自ルールが異なるため、必ず事前に確認してください。特に進行中の工事では、途中から様式を変更すると混乱が生じる場合があります。

その他の変更点

改訂6版では、上記3つの主要変更点以外にも、実務に関わる変更がいくつかあります。

社会保険加入状況の記載方法統一

改訂5版までは、健康保険欄の記載方法が元請によってまちまちでした。「健保」「協会」「組合」など略称で記載するケース、保険証番号を記載するケースなど、統一されていない状態が続いていました。

改訂6版では、保険者名称を正確に記載する方式に統一されました。具体的には以下のように記載します。

  • 協会けんぽの場合:「全国健康保険協会(○○支部)」
  • 組合健保の場合:「○○健康保険組合」
  • 建設国保の場合:「○○建設国民健康保険組合」

ポイント

保険者名称は、健康保険証(または資格確認書)に記載されています。略称ではなく正式名称を記載しましょう。社会保険の加入証明について詳しくは「建設業の社会保険加入証明:正しい書類の揃え方」をご参照ください。

記載簡素化の方向性

改訂6版全体を通して、「記載の簡素化」が一つの方向性として打ち出されています。押印欄の廃止はその最も分かりやすい例ですが、外国人建設就労者の項目削除も「不要になった項目は速やかに削除する」という方針の表れです。

今後の改訂でも、この簡素化の流れは続くと予想されます。ただし、簡素化はあくまで「形式面」であり、社会保険加入状況の確認やCCUS番号の記載といった「実質的な内容」はむしろ厳格化の方向にあります。

具体的には、改訂6版では以下のような「簡素化」と「厳格化」が同時に進んでいます。

  • 簡素化された項目:押印欄の廃止、外国人建設就労者の項目削除、記載フォーマットの統一
  • 厳格化された項目:保険者名称の正確な記載の必須化、CCUS番号記載の推奨継続、社会保険加入状況の確認強化

この「形式は簡素に、内容は厳格に」という方向性を理解しておくことで、今後の改訂にもスムーズに対応できるでしょう。

マイナ保険証への移行と書類への影響

2024年12月2日以降、従来の健康保険証は新規発行が停止されました。既存の健康保険証は最長2025年12月1日まで使用可能ですが、それ以降は以下のいずれかで保険加入を確認する必要があります。

  • マイナ保険証(マイナンバーカードの健康保険証利用)で資格確認
  • マイナ保険証を持たない方には**「資格確認書」**が交付される
  • マイナポータルから資格情報を取得・印刷して提出

注意

作業員名簿や社会保険加入状況の記載にあたっては、従来の保険証番号に代わる確認方法(資格確認書の番号やマイナポータルの資格情報など)を元請と事前に協議しておくことが重要です。

この変更は全建統一様式そのものの改訂ではありませんが、様式第5号-別紙(社会保険加入状況)への記載方法に影響します。今後、マイナ保険証時代に対応した記載ガイドラインが追加される可能性もあるため、動向を注視しましょう。

改訂6版対応の書類作成を代行に任せる

改訂6版への移行に伴う書類テンプレートの差し替えや記載方法の変更は、一度対応すれば終わりではなく、今後も改訂が続く可能性があります。改訂6版に対応した無料テンプレートの活用方法は「安全書類テンプレート活用ガイド」で紹介しています。自社で常に最新様式をキャッチアップするのが難しい場合は、安全書類の代行サービスを活用する方法もあります。建設業専門のBPOサービスであれば、改訂対応を含めた書類作成を一括して任せられるため、現場の技術者が本来の業務に集中できます。自社の場合の費用感は料金シミュレーターで確認できます。

注意

本記事は参考情報として提供しています。具体的な状況については、元請業者や行政書士などの専門家にご相談ください。

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